災害

朝日新聞デジタル 12月18日(火)9時56分配信

月や太陽による引力が東日本大震災発生の「引き金」になっていた可能性が高いことを、防災科学技術研究所の田中佐千子研究員が明らかにした。東北沖で36年間に発生した地震について引力との関係を調べたところ、2011年の震災が近くなるにつれ、引力の影響が強いときに地震が集中していることがわかった。

 引力の影響が強いときに地震が頻発するのは、エネルギーがたまった断層に力が加わるためと考えられ、引力の影響と地震の頻度を調べることで、巨大地震が迫っているかどうかが分かるかもしれないという。

 月や太陽の引力によって、地球は伸び縮みを1日2回繰り返す。地表面が20センチ程度上下し、地震を起こす断層にも影響している。その力はプレートのひずみと比べ1千分の1程度と小さいが、田中さんはこの力に注目。東日本大震災を引き起こした断層のある長さ500キロ、幅200キロの地域で、1976~2011年に起きたマグニチュード(M)5.0以上の地震約500回分を分析した。

チョウの羽や目に異常=被ばくで遺伝子に傷か―琉球大

時事通信 8月10日(金)21時29分配信

 東京電力福島第1原発事故の影響により、福島県などで最も一般的なチョウの一種「ヤマトシジミ」の羽や目に異常が生じているとの報告を、大瀧丈二琉球大准教授らの研究チームが10日までにまとめ、英科学誌に発表した。放射性物質の影響で遺伝子に傷ができたことが原因で、次世代にも引き継がれているとみられるという。
 大瀧准教授は「影響の受けやすさは種により異なるため、他の動物も調べる必要がある。人間はチョウとは全く別で、ずっと強いはずだ」と話した。
 研究チームは事故直後の昨年5月、福島県などの7市町でヤマトシジミの成虫121匹を採集。12%は、羽が小さかったり目が陥没していたりした。これらのチョウ同士を交配した2世代目の異常率は18%に上昇し、成虫になる前に死ぬ例も目立った。さらに異常があったチョウのみを選んで健康なチョウと交配し3世代目を誕生させたところ、34%に同様の異常がみられた。

海水注入「もったいない」=東電本社、廃炉恐れ―吉田所長は反論・福島原発事故

時事通信 8月8日(水)17時40分配信

 東京電力福島第1原発事故直後の昨年3月13日、危機的状況にあった2号機原子炉を冷却するため海水注入を準備していた同原発の吉田昌郎所長(当時)に対し、本社側が「材料が腐っちゃったりしてもったいない」などと指摘していたことが8日、東電が公開したテレビ会議の映像で分かった。
 圧力容器などが海水の塩分で腐食し、廃炉になるのを恐れたとみられる。東電は6月に公表した社内調査の最終報告で「本店対策本部を含め、事故収束に向けた対応をしていた」として、海水注入をためらったとの見方を否定していた。
 映像によると、13日夜、東電本社で復旧計画の策定を担当する復旧班の人物から「海水からいきなりやるふうに聞こえていて」と疑問の声が上がった。肩書や名前は明らかにされていないが、この人物は「こちらの勝手な考えだと、いきなり海水っていうのはそのまま材料が腐っちゃったりしてもったいないので、なるべく粘って真水を待つという選択肢もあると理解していいでしょうか」と尋ねた。
 これに対し、吉田所長は「今から真水というのはないんです。時間が遅れます、また」と強調。「真水でやっといた方が、塩にやられないから後で使えるということでしょ」と問い返した。
 さらに吉田所長は「今みたいに(冷却水の)供給量が圧倒的に多量必要な時に、真水にこだわっているとえらい大変なんですよ。海水でいかざるを得ないと考えている」と断言した。
 復旧班の人物は「現段階のことは了解しました」と了承したが、この後も復旧班から「いかにももったいないなという感じがするんですけどもね」と苦笑交じりの声が漏れた。

東京電力が2012年8月6日、福島第一原子力発電所での事故直後、本店と現場の間で行われたテレビ会議の映像を公開した。当時の緊迫した状況が伝わる内容ではあるが、ぼかしやピー音だらけで、ネットからは「アダルトビデオみたいだ」といった声が出ている。

公開されたのは、2011年3月11日から16日までの間、東京の本店と福島第1、第2原発、柏崎刈羽原発などを結んで行われたテレビ会議の映像。本店で記録された約50時間分は音声付きで、第2原発で記録された約100時間は音声なしの映像のみとなっている。

「すみません。ピーー。吉田所長、吉田所長」

画面はそれぞれの会議室ごとに6分割されていて、14日に3号機建屋が水素爆発を起こした際には、吉田昌郎所長(当時)が「本店!大変です!大変です! 3号機、多分水蒸気だと思う。爆発が起こりました」と叫んでいる。その後「パラメーター見てくれ!3号のパラメーター!」と声が飛び交い、「現場の人は退避!退避!」と指示が出ている。

一方で12日、最初の水素爆発が1号機建屋で起きたときの映像では、免震重要棟内の会議室が大きく揺れ、現場が混乱する様子が映っているものの、音声はない。

未曾有の危機的状況なのに、半分以上のシーンで、音声が記録されていないというのは奇妙な感じだ。さらに東電は社員のプライバシーの観点からという理由で、映像を加工。29か所でぼかし、1665か所でピー音が入る。「すみません。ピーー。吉田所長、吉田所長」という具合だ。画面6分割で、ただでさえ見えにくいのに、清水正孝社長の顔にまでぼかしが入るシーンもある。

「一度日本ビデオ倫理協会に回ってから処理したのかな?」

これまでも東電の「隠蔽体質」は強く批判されてきたが、今回の映像についてもネットで「不都合な真実にはフタをする、いつものウソつき東電で安心した」といった声が噴出。

「モザイクやピー音だらけ!AVかよ!」という見方も多く、「音声まで消して!喘ぎ声でも入ってるのか?」「東電が公開したTV会議映像は一度日本ビデオ倫理協会に回ってから処理したのかな?早く無修正の映像が見たいなーーw」といった呟きが出ていた。

また、菅直人前首相が15日朝に本店に乗り込み、全面撤退しようとする同社幹部を叱責したとされるシーンも音声はなかった。映像では、マイク片手に大きな手振りで興奮しているかのように演説する菅前首相の姿が映っている。ほとんど無声映画の世界だ。

菅前首相の本店乗り込みを巡っては、東電が本当に全面撤退を決めていたのか、また、菅前首相が必要以上の介入をして現場を混乱させたのかが争点となっている。

菅前首相は2012年8月7日のブログで「私の話の部分だけ音声がないという。極めて不自然であり、全て公開すべきだ」と主張。2011年3月14日夜から15日未明にかけ、東電から撤退したいという話があったとし、

「今、東電が撤退したら日本が危なくなる。何としても踏ん張ってもらいたいという気持ちを率直に述べた。叱責したのではなく命がけで頑張って欲しいとお願いし、鼓舞したのだ。そして、私自身もその覚悟であることを吐露したのだ。音声が公開され、しっかり聞いていただければ、私の真意は分かってもらえると信じている」

と書いている。

2012年07月24日19時44分

提供:読売新聞

文部科学省は24日、各都道府県で実施する大気中からの降下物に含まれる放射性物質の測定結果を公表した。

 東京電力福島第一原子力発電所事故のあった昨年3~12月までの試料を分析した結果、岩手県から神奈川県にかけた10都県で、2000年以降の水準(1平方メートル当たり0・3ベクレル)に比べて高い値の放射性ストロンチウムが検出された。同省によると、同事故で広がった可能性が高いという。

 各都道府県では雨や風で降下したちりなどを集めて、それに含まれる放射性物質を測定している。00年以降の水準を超える値のストロンチウム90が検出されたのは岩手、秋田、山形、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川の計10都県。福島、宮城両県では土壌を採取した別の調査で既に放射性ストロンチウムが確認されている。

 今回の調査での最大値は、茨城県ひたちなか市で昨年3月1か月間に採取された1平方メートル当たり6ベクレル。大気圏内核実験が盛んだった1960年代前半に観測された最大値の60分の1程度で、同省は「健康への影響はほとんど考慮しなくていい」としている。

「皆さん、どうぞ~、コチラです~」

 行く先々で施設を案内してくれたのは、若くてキレイな女性社員たちだった――。

 東電が4日、報道陣に公開した福島第2原発。震災で「レベル3」の深刻事態に陥り、今なお復旧作業の真っただ中だが、予想外の“ほのぼのムード”に、記者は思わず拍子抜けした。

 未曽有の事故を起こした第1原発から南に約12キロ。施設に向かうバスの外には、住人がいなくなり朽ち果てた家屋、荒廃した田畑が延々と広がっていた。地獄のような光景だ。それなのに、敷地の中に一歩入るとまるで別世界。原発作業員はほとんど見当たらない。設備を説明する男性社員も終始なごやか。報道陣には放射能を防ぐマスクと手袋が配られたが、敷地内でマスクをしている東電社員はほぼゼロ。「マスクはしなくても大丈夫ですよ。私たちも作業のとき以外は着用しませんから」とノンキなもので、極めつきが、エスコート役の美女たち……。

 すっかり安心しきった報道陣からは、「ちっとも危なくないじゃん」の軽口も聞かれたが、バカも休み休み言え! だ。

 前線基地の「Jヴィレッジ」で報道陣が通されたのは、作業員がひとりもいない小ぎれいなホールだった。しかし、外に目を向けると、過酷な事故現場から汗だくになって戻ってきた作業員たちの姿。肩で息をしながら、被曝(ひばく)線量チェックに列をなしていた。

 東電はそんなところは一切見せようとしない。作業員に話を聞くことも許さない。決められた場所を、決められた時間通りに公開しただけ。厳しい実態は包み隠し、ひたすら安心ムードを演出したのである。

 これじゃあ、都合のいいところだけ見せようとする北朝鮮ツアーと同じだ。

2日午前、福島第一原発6号機の地下の配電盤から煙が出ているのが確認された。配電盤は電源を切られ、煙は収まっているという。 「東京電力」によると、2日午前10時20分頃、福島第一原発6号機のタービン建屋地下1階で、弁を開け閉めする圧縮空気をコントロールする系統の点検を終えて電源を入れた直後、制御盤から白い煙が上がっているのが確認された。現場の作業員がすぐに電源を切るとともに、地元の消防に通報した。 電源を切った直後に煙は収まり、原発周辺のモニタリングポストなどにも異常は見られないという。
震災復興を手助けするボランティアツアーに数多くの参加者が集まった昨年。加えて今年は、新たなニーズが見られるという。名鉄観光サービス東北営業本部に問い合わせたところ「“被災地を見学したい”“観光で支援したい”といった需要が増えていると感じます」とのこと。なかでも注目したいのは、被災者が当時の状況を語る「語り部ツアー」だ。

JTBが販売する『復興 南三陸と名湯鳴子温泉 平泉・松島・山寺 3日間』は、観光をメインに据えつつ被災地区を見学し、震災を体験した語り部に話を聞くプラン。被災地区にあるホテルに泊まったり、仮設店舗で営業するお店に立ち寄ったりするなど、被災地の経済を支援するコース設定になっている。

夏休みには別の予定もあるけど、どうにか参加したいという人には、日帰りプランがオススメ。JR東日本の『南三陸町福興市(ふっこういち)応援ツアー』では、地元商店街と南三陸町が復興のシンボルとして毎月開催している福興市や仮設商店街「さんさん商店街」で買い物をしたり、語り部のもとを訪れ、震災の話を聞いたりできる。

ツアー旅行は苦手という人は、地元団体が主催する企画に現地で参加してはどうだろう。NPO法人体験村・たのはたネットワークが主催する『大津波語り部&ガイド』は、岩手県田野畑村の被災状況を見学しながら、1時間ほどかけて、語り部ガイドから震災当時の話を聞くというもの。直接予約ができるので個人で参加が可能だ。担当者によると参加者から「実際に見ることでまだまだ厳しい状況だということがわかった。テレビだけでは伝わらないこともある」といった感想を述べられることが多いという。

募金やボランティアだけでなく、現地での消費も地域経済にとっては重要だ。また当時の話を聞いて心に刻むことで、あの日を風化させないことも、僕らにできることのひとつではないだろうか。
(笹林 司)
(R25編集部)

<電力会社、原子力ムラ、霞が関はバンバンザイ>

 民自公の密室談合によって、消費増税が事実上決まってしまったが、この裏に隠れて、もうひとつ、重大な談合が行われたことが見過ごされている。

 増税に先立ち、今月14日に合意した原子力規制組織に関する法案だ。公取委と同じく、3条委員会として「原子力規制委員会」を新たに設置。内閣府には首相を議長とする「原子力防災会議」をつくり、「規制委員会」と緊密な連携を取る――などが骨子だが、民自が話し合えば、当然、経済産業省や原子力ムラを喜ばせるだけの中身になる。果たして、修正協議の結論からは彼らの“高笑い”が聞こえてくるのだ。

 まず、3条委員会になる「原子力規制委員会」。有識者5人が委員になり、原子炉の規制や安全監視をする。原子力規制庁もつくられ、500人規模の事務局が発足する。職員は経産省や文科省から採用、古巣に戻れないノーリターンルールを採用するが、ここに抜け穴がある。「やむをえない事由があるときは例外」で、5年間は古巣に戻れることになったのだ。

「これじゃあ、5年間で原発再稼働を次々決めて、古巣に戻ればいい。原子力を推進する側が規制もするという矛盾はまったく改善されないのです。それでなくても、原子力は専門家が少ない。委員のなり手も含めて、旧来の原子力ムラの学者や官僚が新組織でも重用される可能性が高い。元改革派官僚の古賀茂明・大阪市顧問は“職員の半分は外国人にすべきだ”と言っていました。それぐらいやらないと、人心一新ができない。元のもくあみになるのです」(ジャーナリスト・横田一氏)

 ついでに言うと、この「規制委員会」が原発廃炉40年ルールについての見直しも行う。「40年廃炉」は民主党が掲げた脱原発依存の大方針だが、自民がケチをつけて、「見直し」が決まったのである。しかも「速やかに」なんて文言付き。それでなくても、40年廃炉ルールには1回だけ20年間延長できるという例外があり、骨抜きが指摘されていた。今度は完全に廃炉方針撤回、看板取り下げということだ。細野大臣は「40年廃炉の厳しい基準をつくる」とか言っていたが、大ウソツキ。廃炉が決まれば経営の屋台骨が揺らぐ電力会社はバンバンザイだろう。

「原子力規制委員会があるのに、新たに原子力防災会議をつくる理由も分かりません。議長は首相、副議長は官房長官と環境相、原子力規制委員長で、原子力規制委員会と仕事がダブる。事務局を担うのは環境省で、ズバリ、環境省の焼け太りです」(関係者)

 こうしてみていくと、民自公が原子力ムラと霞が関にベッタリであることが改めてよく分かる。これで全国の原発が次々と再稼働していく。言葉を失うデタラメだ。

(日刊ゲンダイ2012年6月18日掲載)

東京電力の社内事故調査委員会の最終報告書は、福島県飯舘村などを汚染した放射性物質の主要な放出源は2号機だったと断定した。だが損傷箇所や放出経路は不明のまま。高い放射線量や汚染水に阻まれ、現地調査ができていない場所も多く、“謎”が残った。

 報告書は、第1原発から大気中に漏れた放射性物質の総量を約90万テラベクレル(テラは1兆)と推定した。最も多いのは2号機で、約4割を占める。昨年3月15日には約18万テラベクレルが放出され、飯舘村など北西方向の汚染要因になったと結論づけた。

 だが、2号機は1~4号機で唯一、水素爆発しておらず、原子炉建屋も見た目は無事だ。放射性物質がどこから、どのように外部に漏れたかはっきりしない。放射性物質を外部に逃すベント(排気)が成功したかどうかも不明で、大きな謎になっている。

 2号機では同3月15日午前6時すぎ、爆発音とともに圧力抑制室の圧力が急低下。当初、2号機で爆発が起きたと考えられていたが、その後の地震計の解析で、爆発があったのは4号機と判明した。

 一方、午前7時ごろから、第1原発の正門の放射線量は急上昇し、数時間で毎時数百マイクロシーベルトから約1万マイクロシーベルトまで跳ね上がった。ほぼ同じころ、定点カメラには2号機周辺に白い煙のようなものが写っていた。報告書は「格納容器から直接、汚染度の高いガスが建屋経由で漏洩(ろうえい)した」と推定したが、放出経路の詳細は分かっていない。2号機は今年3月の内視鏡調査で、格納容器の水位が約60センチと判明。汚染水が今も漏れ続けていることはほぼ確実だが、どこが、どのように損傷しているかは不明だ。

 また、地震の原発への影響は「ほとんど認められない」と結論づけた。津波が来るまでは原発のデータに異常がなかったことや、津波被害が少ない5、6号機で、重要機器に損傷がなかったことを根拠とした。

 ただ、「汚染水や放射線の問題から建屋や地下の機器の確認は現在は困難」との実情も認め、「1~3号機の調査は限定的で未確認事項もある」と結んだ。